国内に限れば、GIGAスクール構想による1人1台端末の配備はおおむね完了し、いまさら低価格Windowsパソコンを投入してもシェアの挽回は難しい。日本マイクロソフトで教育事業を統括する業務執行役員 パブリックセクター事業本部 文教営業統括本部 統括本部長の中井 陽子氏は、「GIGAスクール構想で配備された端末は4〜5年使うので、Windows 11 SEやSurface Laptop SEによって端末のシェアがすぐに変わるとは思っていない。しかし、海外では端末を使っていくうちに学齢に合わせて端末を変えていく必要性が認識されつつあり、マイクロソフトとして選択肢を提示していく」と説明した。

Windows 11 SEとSurface Laptop SEを主な対象は中学校で、高等学校や大学向けには、より汎用的で高性能なWindows 11 Proや上位デバイスを推奨する
Windows 11 SEとSurface Laptop SEを主な対象は中学校で、高等学校や大学向けには、より汎用的で高性能なWindows 11 Proや上位デバイスを推奨する
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なぜ今になって低価格端末か

 国内では、小中学校に続いて高等学校における1人1台端末の実現が次の課題になっている。生徒(保護者)負担でパソコンを導入するとなると、端末の価格を抑える必要がある。約3万円〜4万円で購入できるSurface Laptop SEはその候補に名乗りを上げるのかと思いきや、そうでもないようだ。中井氏は「Windows 11 SEは日本の高校市場を狙っているわけではない。高校ではより多様な使い方が求められるのに対し、Windows 11 SEとその搭載端末が最適かどうかは、よく考えていただく方がよい」と話す。マイクロソフトとして高校向けにはフルスペックのWindows 11と搭載パソコンを推すというわけだ。

日本に届いたばかりというSurface Laptop SEの実機。底面パネルはねじ留めで、外してパーツ交換が可能
日本に届いたばかりというSurface Laptop SEの実機。底面パネルはねじ留めで、外してパーツ交換が可能
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 「小中学校は1人1台端末になり、さあ次は高校だ」というタイミングで登場したWindows 11 SEとSurface Laptop SEは、グローバル展開であるがゆえに現在の国内市場にはマッチせず、ちぐはぐな印象がぬぐえない。だが、配備されたGIGAスクール端末は、5年ほどたてば更新時期を迎える。中井氏が指摘したように、OSと端末を見直す機会はあるはず。その際にWindowsとしての選択肢を幅広く持っておくことは必要だろう。