文部科学省は2020年12月23日、GIGAスクール構想により整備されたコンピューターの利活用を始める全国の教育委員会・学校に対して、活用事例などを発信するWebサイト「StuDX Style」(スタディーエックス・スタイル)を開設した。端末の活用促進に向けて文部科学省内に「GIGA StuDX推進チーム」を設置し、全国の教育委員会・学校に対して支援活動を進める。

文部科学省が開設したGIGAスクール構想の優良活用事例などを紹介するStuDX Style

 年度末となる2021年3月までに大半の公立小中学校でGIGAスクール構想による校内ネットワークの整備が完了する。端末の配備も同様の計画で進められ、2021年4月の新学期からは配備された端末を学習活動に使える環境は整う。一方で、こうした端末をどのように児童・生徒に使わせるか、教員が授業でどうやって指導するかという点については、いまだ手探りの状況だ。せっかく児童・生徒の手元に渡った端末を活用できなければ、教育のICT化も絵に描いた餅に終わってしまう。

 こうしたことから文部科学省は、端末の利活用を始めようとしている教育委員会や学校が、「すぐにでも」「どの教科でも」「誰でも」生かせるような活用方法に関する優良事例や対応事例などの情報発信・共有を始めた。

 StuDX Styleでは、端末が児童・生徒の手元に届いた当初の対処方法として「GIGAに慣れる」というカテゴリーで各種の指導例や指導案を紹介している。例えば、児童・生徒が端末を使ってクラウドを利用する際のパスワードに関して、そもそもパスワードとは何か、なぜ設定する必要があるのか、なくしたり忘れたりしたらどうなるのかといったことを指導する「はじめてのパスワード指導」を紹介。また、端末の導入当初に操作方法をクラス一斉に指導するのではなく、基本的な操作を休憩時間で指導した「最初の指導を少人数で」といったアドバイスも載せている。

 「子供同士がつながる」「家庭と学校がつながる」「職員同士でつながる」といったカテゴリーで、各種の事例を紹介している。ほかにも、GIGAスクール構想に関連して文部科学省が配信した動画のアーカイブや、学校のICT化を支援する人材の確保に向けて人材の紹介・派遣などを行っている事業者情報を提供する。また、登録されているICT活用教育アドバイザーのプロフィールを一覧で見ることもできる。

StuDX Styleを推進するために、文部科学省内に「GIGA StuDX(ギガスタディーエックス)推進チーム」 を設置、端末活用を進める
出所:文部科学省

 GIGA StuDXを担当する推進チームは文部科学省内の初等中等教育局に置かれ、同省の視学官や教科調査官、関係する他の部局と連携・協力する。ICT利活用を推進している教育委員会の指導主事などに対して情報発信し、教育委員会から傘下の学校に伝えていく。同時に、StuDX Styleを通じて全国の優良事例やトラブル時の対応事例、 Q&Aを提供していくことで教員の指導力の向上につなげるという。今後もStuDX Styleで、利活用開始時のチェックリストや困ったときの対応事例など、さまざまな事例を紹介する予定だ。