東京都江東区で2019年6月19〜21日に開催された「学校・教育 総合展」(EDIX)では、メーカー各社がソリューションや製品などを初披露した。

 NECは、授業中の子供や教員の発話内容を見える化して教育に活用する「協働学習支援ソリューション」を展示した。発話の回数や内容などを音声認識で自動でデータ化し、専用画面で分析結果を一覧できる。発話内容の分析には、AI(人工知能)を利用。子供や教員の個別の分析結果を表示するデモは、今回のEDIXで初めて実施したという。

 会場では、2018年度に京都市教育委員会、京都大学と実施した実証授業の様子も紹介した。実証授業は、京都市立七条第三小学校、京都市立加茂川中学校で計10回実施。グループ学習での発話を可視化して、指導プロセスの改善、子供たちの実態把握に役立てられるか研究した。2019年度以降は、学力テストの結果、デジタル教材の学習ログ、アンケート結果などと組み合わせた統合的な学習データ分析(ラーニング・アナリティクス)によって、個々の生徒に応じた学びの実現に役立てる。

児童の分析結果のイメージ。発話の回数や時間、傾向などを一覧表示する
教員の分析結果のイメージ。発話内容の分析には、AI(人工知能)を利用しているという
2018年度に京都市教育委員会、京都大学と実証授業を実施した。机の上に置いた縦型のスピーカーでグループ学習の発話を収集

 シャープのブースでは、小型ロボット「ロボホン」を利用した「プログラミング学習ソリューション」を展示した。画面上でパーツを組み合わせてプログラムを作るビジュアルプログラミング言語でロボホンの動きをプログラミングする。EDIXでは、2019年2月のバージョンアップで対応した複数のロボホンを同時に操作するプログラミングの様子を初披露した。

シャープは、小型ロボット「ロボホン」を使った「プログラミング学習ソリューション」を展示した
ビジュアルプログラミング言語でロボホンの動きをプログラミングする。2019年2月のアップデートで、複数のロボホンの動きをコントロールできるようになった

ポートフォリオの導入は私立学校が先行

 日本マイクロソフトのブースでは、全国の教育委員会と私立小中高等学校などを対象にICT環境整備の状況について調査した「マイクロソフト教育ICTリサーチ 2019」の結果を配布した。調査期間は、2019年1月21日〜3月22日。1458の教育委員会と732の私立学校が回答している。

 同調査では、児童・生徒の学習や活動の履歴を記録する「デジタルポートフォリオ」に対する取り組みの状況を報告している。それによると、デジタルポートフォリオについて自治体は、9.5%が知っている、6.4%が導入済みと回答した。これに対して、私立学校は80.9%が知っている、49.7%が導入済みと回答。同社は、「個別最適学習の基礎となる『デジタルポートフォリオ』で、教育クラウド時代への対応の遅さが現れた」と解説している。

 働き方改革におけるICT活用に関する調査では、「取り組み済み」と回答した自治体が前年調査の33.0%から60.1%に倍増した。また、私立学校の学習者用端末の配備状況は、1人1台が7.8%、3.6人に1台以上で1人1台未満が7.4%という結果だった。