やはり最後の組み立て作業の3割は人間の作業が残る。そこで多品種変量生産、さらに毎年加えられるマイナーチェンジに対応。また、顧客のリクエストに合わせてネットワーク設定やソフトのインストールなどのカスタマイズ対応もしていくのだという。ここは費用対効果の面からも人の手の方が優位を保つ。

 しかし、かつて、はんだごてによって行われていた職人の作業は、いまや完全に機械に取って代わられた。AI導入、機械化の動きは誰にも止められない。おそらく5年後は無理でも、時を追って高度な作業もじわじわとロボットに取って代わられることだろう。

 今回、神戸工場を見学してあらためて考えさせられた。今後、人間ならではの能力はどこで磨き、発揮すればいいのだろうか。間違いなく一握りの匠以外には組み立て部分での仕事は減っていくだろう。その代わりに人は何の仕事をすればよいのか。

人間でなければできない“アフターケアサービス”

 神戸工場が始めた新たな取り組みがある。そのうちの一つはパソコン購入者へのアフターケアサービスの充実。もう一つは顧客企業へのソリューション提供、いわゆるコンサルティング事業の取り組みだ。

 顧客のアフターケア面では、神戸工場内にコールセンターを設置し、365日、工場のスタッフが顧客対応を始めた。当面はWeb販売の顧客と、特定の法人顧客を対象としている。コールセンターのノウハウを身に付けるために社員や幹部クラスも顧客対応の研修を受けたという。

神戸工場内に設けられた「神戸コールセンター」

 工場内の製品を熟知しているスタッフが顧客対応することで、的確に対応できること、さらに、対応の中で商品改良のアイデアを得られるとの狙いがある。サービスは始めたばかりだが、早速、顧客からの指摘を受けてインストールしたアプリケーションソフトの機能改良につなげるという結果も出てきた。Let’s noteの進化に欠かせない動き。こうした顧客への直接対応はロボットではなく人の方が優位であり続けるだろう。