日本の若者はAndroidスマホより「iPhone」を好む傾向が強いと言われてきました。本連載でも2018年9月24日号で、「JKはiPhone大好き。その理由は」と題したコラムを書いています。それから数年がたち、現在では安価でも性能の良い機種や本体を2つ折りできる機種など、魅力的なAndroidスマホが続々と登場しています。果たして、若者のiPhone人気は続いているのでしょうか。

 MMD研究所が2021年11月に実施した「2021年12月スマートフォンOSシェア調査※1」によると、18~69歳の男女が現在メインで利用しているスマートフォンの種類を尋ねたところ、「iPhone」が45.7%、「Android」が47.0%だったそうです。

※1「2021年12月スマートフォンOSシェア調査」(MMD研究所、https://mmdlabo.jp/investigation/detail_2012.html

 一方、年代別だと、10代、20代のiPhone率の高さが顕著です。iPhoneを所有する割合は10代女性が最も多く82.4%、次いで20代女性が76.5%。男性も10代が69.5%、20代が62.2%と、全体の割合より高くなりますが、特に若い女性の間で人気が高いことが分かります。本調査は中高生のデータがないのですが、中高生も10代のデータと同様だと考えられます。

 メイン端末の問いには、iPhoneユーザーのトップは「iPhone SE(第2世代)」、2位が「iPhone 7以前のiPhone」、3位「iPhone 8/iPhone 8 Plus」と旧機種が並びます。10位までを見ても、最新の「iPhone 13」シリーズはランキング外。比較的新しいiPhone SE(第2世代)は、2020年の発売です。全世代を通じて多くのiPhoneユーザーは、最新機種へのこだわりがないと捉えてよさそうです。

 Androidスマホはシリーズ別の問いになっており、「AQUOSシリーズ」が30.6%、次いで「Xperiaシリーズ」が23.5%、「Galaxyシリーズ」が14.3%です。

なぜiPhoneが人気?

 ではなぜ、若い世代にiPhoneの人気が高いのでしょうか。最大の理由は「みんながiPhoneを持っているから」です。撮影した写真や動画はすぐAirDrop機能で転送できます。便利なアプリを教えたり、使い方を相談したりするときも、同じOSなら簡単です。

 また、スマホケースの豊富さも挙げられます。100円均一ショップでもiPhone用ならすぐ手に入ります。有名なファッションブランドのケースもiPhone用が多いのです。

 そして、アップルのブランド力もあるでしょう。アップル製品を持つことは、若者にとってイケてることなのです。実は米国の投資会社による10代向け調査※2でも、回答者の87%がiPhoneを所有していたそうです。iPhoneの母国とはいえ、所有率の高さに驚きます。

※2「第42回Z世代調査」(Piper Sandler、https://www.pipersandler.com/1col.aspx?id=6216

 私はiPhone人気はまだ続くと考えています。理由の一つが、iPhoneからAndroidに機種変更すると「LINE」のトークが引き継げないことです。友達とのトークを消したくない人にはつらいですね。また、iPhoneは数年前の機種でも最新OSにアップデートでき、たとえ機種変更したとしても、iPhone同士ならデータの移行が簡単。そんな事情から、Androidに替えるきっかけがない人も多そうです。

出典:日経パソコン、2022年2月14日号、同名コラムより
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