出典:NECパーソナルコンピュータ
出典:NECパーソナルコンピュータ

 生まれた時からネットが身近にあったZ世代(1990年後半から2000年代に生まれた人)は、大人とは違う価値観を持っているために注目されている年齢層です。ITに関しては、デジタル機器の利用がパソコンではなくスマホから始まっていることが、大人との大きな違いでしょう。

 Z世代は何でもスマホでこなすため、パソコンを使わない「パソコン離れ」の状態ともいわれます。しかし、コロナ禍で生活様式が大きく変化し、オンライン授業やテレワークが始まりました。果たして、Z世代はパソコンをどう使っているのでしょうか。

 NECパーソナルコンピュータが2022年1月に行った「Z世代のパソコン使用実態に関する調査※1」では、コロナ禍で「PCを使用する頻度が増えた」「PCを使用する時間が増えた」と回答した学生は、ともに80%に上りました。その利用目的としては、「リモート授業・オンライン授業」がトップで76%。小さな画面のスマホでは授業が受けにくく、大きな画面を持つパソコンの方が便利だからでしょう。2位は「動画、音楽、画像の視聴・閲覧」(43%)です。Z世代はスマホで動画を視聴することに抵抗がなく、「YouTube」や「Netflix」などの動画もスマホで見ることが常でした。しかし、パソコンになじんできた今は大画面での視聴を楽しむのですね。3位は「学習の補助」(37%)。ネットで調べ物をして課題を提出する作業をパソコンで行っている様子がうかがえます。

※1 NECパーソナルコンピュータ「Z世代のパソコン使用実態に関する調査」(https://www.nec-lavie.jp/common/release/ja/2202/0102.html

 Z世代が自分専用のパソコンを購入する際に重視する点として、「処理速度」「バッテリー駆動時間」「保存容量」の順に挙げられていました。オンライン授業やテレワークを行っている際に、パソコンの性能不足などで作業が中断してしまった経験があるのかもしれません。

日本のPC利用率は低い

 パソコンの利用は進んでいるとはいえ、自分専用のパソコンを持っているのは前述の調査の対象である大学生以上が多いようです。TesTee Labが2021年6月に行った調査※2では、自分専用のパソコンを持っている高校生は28.5%、大学生は74.4%となっています。内閣府の「平成21年度青少年のインターネット利用環境実態調査」を見ると、満10歳から満17歳までの年齢では、「家族と一緒に使っているパソコン」(67.2%)を使っている人が最も多いとのこと。小学生から高校生は家族のパソコンを共有し、大学生で自分専用のパソコンを持つ人が多いのですね。

※2 テスティー「パソコン・ネットリテラシーに関する調査」(https://lab.testee.co/pc-result_2021

 しかし、家族との共有だとしても、パソコンの操作には早めに慣れておいた方がよいでしょう。コロナ禍で生活様式が変わり、デジタル機器の活用が欠かせない時代が来ています。さらに、日本の子どもは世界に比べてデジタル機器を学習に利用している人が少ないのです。OECD(経済協力開発機構)が行った「学習到達度調査(PISA2018)※3」では、15歳児がコンピューター(携帯電話含む)を使って宿題をする頻度がOECD加盟国の中で最下位との結果が出ています。次の調査は2022年に行われる予定ですが、オンライン授業の増加で割合は変わるのか、調査結果に注目したいと思っています。

※3 OECD「生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)」(https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2018/01_point.pdf

出典:日経パソコン、2022年3月28日号、同名コラムより
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。