QRコード決済サービス「PayPay」が2018年12月に行った100億円還元キャンペーンは、まさに狂想曲といった盛り上がりを見せました。もしかすると、PayPayを機に初めてスマホ決済を利用した人もいるかもしれませんね。

 スマホ決済とは、スマホを読み取り端末にかざす、またはQRコードやバーコードを読み取ることで決済する仕組みです。あらかじめチャージしておく「プリペイド」、即時払いする「リアルタイムペイ」、クレジットカードのように後払いする「ポストペイ」があります。

 日本はスマホ決済を含む「キャッシュレス決済」比率が海外諸国よりも低く、2015年時点で18%(2017年8月「キャッシュレスの現状と推進」経済産業省)となっています。また、消費税率10%への引き上げに合わせて、政府は2019年10月からキャッシュレス決済を行った消費者に対して、最大5%分のポイントを国の予算から還元する施策の導入を決めました。いよいよキャッシュレス決済の波が来るのでしょうか。

10代女子は前向きに利用

 さて、スマホを使いこなし、堅実な消費生活を行う女子高生たちは、キャッシュレス決済を利用しているのでしょうか。プリキャンティーンズラボ byGMOが2019年2月に発表した「決済手段とキャッシュレス事情に関する調査」では、7割以上の10代が「キャッシュレス」という言葉を知っていました。

 では実際に利用している人はどれぐらいいるのでしょう。同調査によると、「Suica」や「ICOCA」など交通系電子マネーの利用経験が最も多く52.9%、続いて「nanaco(25.2%)」「WAON(23.1%)」といった流通系電子マネーが並んでいます。調査では約8割の10代女子が何らかのキャッシュレス決済を利用した経験があるとの結果が出ていました。

 ある女子中学生は、塾で飲み物を買うときSuicaで決済すると言っていました。現金を持って学校に行けないため、学校帰りに直接塾へ行くときにSuicaが便利なのです。交通系電子マネーは電車やバスに乗るときにも使うため、若い世代が最も早く手にする電子マネーカードなのかもしれません。

 とはいえ、10代はまだクレジットカードが使えないため、ほぼ現金で生活しています。同調査でも、オンラインショッピングを除く決済では、8割を超える人が「現金払い」を選択しています。現金が使えないLINEスタンプの購入はプリペイドカードをコンビニで買い、オンラインショップでの決済も「コンビニ払い」を多用します。ネットでCDやアーティストグッズを買うという女子高生は、「親に頼んで買ってもらって、支払いは親のクレカ。私のお小遣いから天引きされるの」と言っていました。

 10代の親は、オンラインショップでクレジットカードを使用することに抵抗がない世代です。デバイスはパソコンからスマホへと変わりつつありますが、積極的にeコマースを利用しているため、10代の若者も自然にキャッシュレスを受け入れているのでしょう。

出典:日経パソコン、2019年4月8日号、同名コラムより
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