春は子どものスマホデビューが多い季節です。生活スタイルの変化に応じて買い与えたり、合格祝いとしてプレゼントしたりと理由はさまざまですが、学年が変わる時期に子どものスマホの購入が検討されます。

 しかし、子どもにスマホを持たせる最適な時期がいつなのかは、親にとって最も頭を悩ませるポイントです。私が子どもを持つ人にお会いすると必ず聞かれる事柄でもあります。少し前までは、「中学入学の時期が多いですよ」と答えていました。というのは、中学生になるとスマホの所有率がぐんと上がる調査をよく見ていたからです。

 例えば、デジタルアーツが2016年2月に発表した「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」によると、スマホや携帯電話を持つ未成年者のうち、スマホを所有している割合は、小学校高学年(10歳から12歳)が37.9%、中学生が76.2%、高校生97.6%となっています。中学生になると7割以上、高校生はほぼ全員がスマホを所有していました。

 ところが、最新のデータでは、スマホを持ち始める時期が低年齢化していることが分かりました。前述のデータとは異なり、「子どもに初めてスマホを持たせた学年」の調査なので、よりリアルです。2020年1月にMMD研究所が発表した「今年初めてスマートフォンを持つ子どもの親に関する意識調査」によると、「小学生」が40.1%と最も多く、次いで「中学生」が35.4%、「高校生」が18.6%と出ています。ついに小学生でスマホデビューする人が最多となる時代が訪れたのです。

スマホルールも併せて策定

 ネット経由で世界中の情報にアクセスでき、誰とでもつながることができるのがスマホです。親としては、心配な気持ちが先に立ってしまいますよね。特に低年齢化した今、子どもに全てを委ねることは危険です。そこで、子どもにスマホを渡す際にルールを決める家庭が増えています。調査によると、初めて子どもにスマホを持たせた親の約8割がスマホルールを決めていることが分かりました(MMD研究所2020年1月)。

 決めているルール内容の最多は、「アプリ内課金やアプリのダウンロードに関するルール」で38.4%、次いで「スマートフォンを利用する時間に関するルール」が35.7%、「スマートフォンを利用する場所や場面に関するルール」が29.9%と、課金やスマホ依存への対策を行っています。

 そして子どもの側も、危険な目に遭わないように気を付けている実態がデータに表れていました。普段から気を付けていることとして「SNS上で顔や個人情報(本名など)を明かさないようにしている」が52.8%、次いで「SNSやメールで怪しいリンクは開かないようにしている」が52.1%と、特にSNSに関しては自衛している様子がうかがえます。

 この変化に関しては私も感じていました。以前はTwitterのプロフィールに学歴を全て記入し、本名で利用していた高校生が多かったのですが、最近では名前をニックネームにしたり、ぼかしを入れた画像をプロフィールにしたりしている人が増えています。知らない大人に狙われる危険性について理解が深まっているのは喜ばしいですが、それを前提としなくてはならないのは残念ですね。

出典:日経パソコン、2020年3月9日号、同名コラムより
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