新型コロナウイルス感染防止対策で休校措置になり、突然在宅することになった子どもたちは、YouTubeやSNSを見たり、学校から出された課題を解いたりして過ごしていました。LINEリサーチが2020年4月に行った調査によると、高校生、大学生とも新型コロナウイルスの影響により「やる気が起きないことが増えた」と回答している人が最も多い結果となっています。学校やアルバイトの予定がなくなってしまったことで、生活にハリがなくなったのでしょう。

 しかし、4月からは高校、大学ともオンライン授業が開始される学校が出てきました。オンライン授業はスマホがあれば受講できますが、やはり自宅にネット回線やパソコンがあった方が快適な環境で学ぶことができます。とはいえ、自宅に固定のネット回線を引いていない家庭もあります。パソコンが1台しかない家庭では、兄弟でオンライン授業を受けるために買い足したと聞きました。大学生の1人暮らしでは、固定電話すら持たないケースも増えています。そこで、一部の大学ではWi-Fiルーターやパソコンの貸し出し、そして環境作りのための補助金の給付を決めました。

手探りの授業はトラブル続き

 実際にオンライン授業が始まってみて、子どもたちはどう感じているのでしょうか。我が家の高校生は、オンラインホームルームで何度か接続テストをした上で、オンライン授業の実施となりました。最初は接続先のURLがうまく伝達されてこなかったり、先生のカメラや音声に不具合があったりとトラブル続きでした。

 以前から学校で利用していた学習システムが何度もサーバーダウンを繰り返すようになったため、別のシステムへの乗り換えもありました。娘から話を聞くと、「最初はカメラで顔出しをする話だったけど、システムが落ちるから顔出しはなくなった。先生が音声を出せなくて焦っていたとき、チャットで先生をからかう男子がいた。授業をサボりたいから接続テストに参加しない人もいた」と言っていました。オンラインでは先生の目が届かないため、カメラをオフにすれば何をしていても叱られることはありません。保護者が授業中ずっと監視しているわけにもいかないため、オンラインならではの課題だと感じました。

 大学生の娘は、実際の時間割がそのままオンライン授業へと移行した形で開始したため、朝から夕方までパソコンの前に座っています。次女の高校に比べてスムーズに開始していましたが、始まってみると画面共有がうまくいかない、音声が割れるなどのトラブルが起きて、授業にならない講義もあるようです。先生の自宅環境やITスキルの差で致し方なかった部分もあるのでしょう。ほかの大学に通う学生に話を聞くと、サーバーダウンで初日は授業にならなかった、最初から授業時間を短く設定していたので接続状況の確認で終わった、音声が聞き取りづらい講義もあるのでオンデマンドでアクセスできるようにしてほしい、などの声がありました。

 オンライン授業はまだ開始したばかりなので、ネット回線や配信ソフトの使い方でトラブルが起きがちです。環境が整って、先生方も慣れてくれば解決していきそうではありますが、生徒たちの怠けたい気持ちをどうコントロールするかは課題となりそうです。

出典:日経パソコン、2019年7月13日号、同名コラムより
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。