皆さんがスマホを買うとき、その機種に決めた理由は何でしたか? カメラ性能、スペック、デザイン、あるいはキャンペーン価格など、それぞれの決め手があったかと思います。とはいえ、まず初めに考えるのは「Android」にするか、「iOS(iPhone)」にするかでしょう。

 実は、日本は諸外国に比べてiPhoneの人気が突出して高い国です。アウンコンサルティングが2018年3月に発表した「世界40カ国、主要OS・機種シェア状況」によると、国内のiOS比率は66.2%、Androidは33.1%と、圧倒的にiOSユーザーが多く、本調査の対象国である40カ国の中ではiOS比率が最も高い結果が出ています。参考までに他の国の例も挙げておきましょう。中国はiOSが19.3%、Androidが79.2%、米国はiOSが53.4%、Androidが46.0%、ドイツはiOSが32.7%、Androidが65.8%だそうです。全体的にAndroidが優勢ですが、iOSとAndroid以外のOSがランクインしている国もあります。

中学生はAndroidが多い

 それでは、中高生の持つスマホはどちらが多いのでしょうか。MMD研究所が2018年4月に発表した「この春に入学した中高生のスマートフォン利用実態調査」によると、中学1年生の61.6%がAndroid、38.4%がiOSを利用し、高校1年生の37.6%がAndroid、62.4%がiOSを利用しています。つまり、中学生はAndroidが多く、高校生になると大人を含めた比率と同様に、iOSの利用が増えるのです。

 中学生がAndroidを持つ理由はさまざまですが、手ごろな価格の端末が豊富なことが挙げられるでしょう。子どもはスマホの画面をよく割ってしまうので、携帯ショップの店頭で一括サポートを受けられる方が楽だろうという親の思惑もありそうです。

 さらに今後は、18歳未満の人がスマホや携帯電話を持つ際にフィルタリングの導入を条件とする法律が施行されたことがAndroidの増加を加速させるかもしれません。フィルタリングの面から見ると、Androidの方が簡単にきめ細かく管理できるからです。

 例えば、携帯事業者が提供するフィルタリングサービス「あんしんフィルター」では、Androidのみ、アプリ別のアクセス許可設定やアプリの利用状況を確認することができます。iOSは、OSが用意している「機能制限」(ペアレンタルコントロール)を組み合わせて設定することで同様の見守りができますが、IT知識が高い人でないと難しい面もあります。AndroidはiOSと異なり、端末を制御する仕組みをオープンにしているOSなので、フィルタリングサービスだけで管理できるのです。

 子どものスマホデビューに不安を感じる親は、管理しやすいAndroidを与えるケースが多いため、中学生はAndroidの比率が高くなります。しかし、「Androidはかっこ悪い」とiPhoneに機種変更したがる中高生が多いのも事実です。筆者は「彼氏がAndroidだったら機種変更させる」と言い放つ女子高生にも会ったことがあります。

 次回は、なぜ中高生にiPhoneが人気なのかを解説したいと思います。

※「世界40カ国、主要OS・機種シェア状況」

出典:日経パソコン、2018年9月10日号、同名コラムより
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