被害児童数が多いサイト
(出典:平成29年におけるSNS等に起因する被害児童の現状と対策について=警察庁)

 中高生は大人が想像しているよりもTwitterを使っています。MMD研究所がマカフィーと共同で2018年3月に行った「高校生、大学生、社会人20代・30代のSNS利用に関する意識調査」によると、週に1回以上利用しているSNSは、高校生の場合、「Twitter」が79.3%と、「Facebook」「Instagram」「LINEのタイムライン」に大きく差をつけて1位になっています。最近はInstagramの利用率が上昇してきていますが、まだまだTwitter人気は衰えません。

 Twitterといえば、今のニュースを知ったり、ふとした思いをつぶやいたりするSNSというイメージですが、中高生は知り合いとつながるために利用します。平均3つ以上のアカウントを持ち、「リア垢」と呼ぶメインアカウントではプロフィールを詳細に記述して学校の友人とつながります。「裏アカ」と呼ばれるアカウントは、親しい友人だけとつながり、本音を投稿する場として利用します。また、好きなアーティストのことだけをつぶやく「趣味アカ」など、発信する内容に合わせてアカウントを分けています。

Twitterならではのリスクも

 リア垢では同じ学校の人とフォローし合うことが多いのですが、友人の友人へとつながっていきます。ある男子高校生は、違う高校に通う友人のアカウントページでフォローしているアカウントをチェックし、かわいい女子がいたらフォローしているそうです。フォローされた女子は、相手のツイートをチェックします。「プロフィール画像はだいたい盛れている(よく写っている)写真だから、ツイートしている画像で、しかも他撮りしている写真を見るとリアルが分かる」とのことで、合格ならフォロー返しするそうです。ある女子高生は「Twitterで知り合った人と会うことになって、一応友達と一緒に行ったけど、服とかダサかったから速攻帰った」と話していました。

 このように、高校生同士ならほほ笑ましい恋愛話とも受け取れますが、一方で、全く知らない人とも出会うことになります。実は、出会い系サイトよりも事件に巻き込まれやすいのがTwitterなのです。警察庁が発表した「平成29年におけるSNS等に起因する被害児童の現状と対策について」によると、平成29年中に青少年保護育成条例違反や児童ポルノ、児童買春などの犯罪に巻き込まれる17才以下の児童1813人のうち、695人がTwitterで出会っています。これは他サイトを引き離して最も多く、さらに前年度の1736人中446人よりも増加しています。

 Twitterを「#出会い厨」で検索すると、出会いを求めて近づいてきたアカウントとのやり取りを画像で投稿し、注意を促す女子のアカウントが多いことに驚きます。ある女子高生は、ネットで見つけた本人ではない盗撮画像をネタにゆすられ、「このトイレでの画像を拡散されたくなかったら、俺と会え。裸の画像を送れ」と脅されていました。友人と相談しながら対応し事なきを得たそうですが、かなり怖かったとのことです。

 気軽にフォローし合うだけでも被害に合う可能性があることが、ネットが身近にある中高生だからこそ分からないのかもしれません。知らない人とつながることにはリスクがあることを、話しておくとよいですね。

出典:日経パソコン、2018年11月12日号、同名コラムより
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。