若い世代の間で人気急上昇中の「Instagram」に新機能が登場しました。短尺動画「リール」です。

 Instagramは通常投稿である「フィード」、24時間で消える「ストーリーズ」、長尺動画「IGTV」を基本機能として、メッセージやライブ配信機能も備えるマルチなプラットフォームになりつつあります。そこに、今回「リール」が加わりました。

 リールは最大15秒の動画をシェアする場所です。ストーリーズも短い動画がシェアされることが多いのですが、ふとした出来事を手早く撮ってすぐ共有するような使い方をします。一方のリールは、あらかじめテーマを決めて動画を撮影し、ツールで編集して作成するため、時間は短いながらも創作や表現の場として利用できます。

 まだリリースして間もないため、リールの使われ方は定まっていない段階ですが、海外でテストしたときにはダンスや歌、コメディー、社会的問題への言及などがシェアされたそうです。

 リールにはBGMとしてストーリーズで使える「ミュージックスタンプ」の楽曲を使用できます。また、「ARカメラエフェクト」を選ぶだけで、印象的な効果を施せます。動画の再生速度を変更したり、複数のクリップをつないだりといった動画編集もInstagram内でできます。

 リールを閲覧するには、「発見タブ」をタップしてリール専用スペースを開きます。動画の再生が始まるので、画面を上にスワイプすると、次の動画に飛ばすことができます。動画で使われている音楽やフィルターをタップすると、同じ効果で類似の動画を作成することができます。

TikTokと似ている?

 ここまでの説明で、もしかして気付いた人もいるかもしれません。リールは短尺動画SNS「TikTok」と酷似しています。

 TikTokは最大60 秒までの動画をシェアすることができるサービスです。ダンスや歌、面白ネタ、料理法など、ジャンルは多岐にわたっています。世界中で人気が高まっているため、Instagramは「TikTokにインスパイアされてリールを作った」と明かしています。TikTok以外にも注目されている短尺動画アプリはほかにも存在するため、世間のニーズに応えたとも言えるでしょう。

 リールの強みは、世界中にいるInstagramのユーザーに、自分や自分の作品をアピールできることだとInstagram は説明します。しかし、リリースから約1カ月(執筆時点)がたった今の様子を見る限り、まだInstagramユーザーへの認知度は低く、TikTokからリールに移行するといった様子も見られません。むしろ、リールにもTikTokで作成した動画がシェアされています。TikTokの動画ツールには、強力な美顔加工や面白い加工ができるスタンプが用意されていること、慣れ親しんでいることが大きいと思います。

 これからリールにもARカメラエフェクトの数が増え、編集機能も向上していくでしょう。そのときどちらに軍配が上がるのか、今から楽しみです。

出典:日経パソコン、2020年10月12日号、同名コラムより
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