事例を基に学校教育や教職員研修について討議

 カンファレンスの2日目は、シンポジウムやワークショップ、研究発表会を開催した。シンポジウムのテーマは、「新しい時代を生きる若者たちを育てるための取り組み ~学校教育現場と大学における教職員への支援・人材育成~」で、大分大学特任教授の山下茂氏がコーディネーターを務めた。パネリストとして、大分県教育庁 教育財務課 情報化推進班 指導主事の土井敏裕氏、佐賀大学 特任教授・名誉教授で全学教育機構 クリエイティブ・ラーニングセンターの穗屋下茂氏、大分大学 教育福祉科学部 情報社会文化課程 社会文化コース4年の久保拓史氏の3人が参加した。

シンポジウムの登壇者。左から、パネリストの佐賀大学 特任教授・名誉教授で全学教育機構 クリエイティブ・ラーニングセンター の穗屋下茂氏、大分県教育庁 教育財務課 情報化推進班 指導主事の土井敏裕氏、大分大学 教育福祉科学部 情報社会文化課程 社会文化コース4年の久保拓史氏。大分大学特任教授の山下茂氏(右)がコーディネーターを務めた

 土井氏は「ICTスマートデザイナー育成事業」を中心とした大分県の研修体制について紹介した。同事業は子供たちの情報活用能力を育成するための授業デザインの研究などを目指して大分県が取り組んでいるもの。大分県は校長や情報化推進リーダーを対象とした管理職研修のほか、17自治体400校を対象に個別訪問する「出前研修」を年間に120回以上実施している。

大分県教育庁の土井氏の発表資料。大分県では、17自治体、400校を対象に個別訪問する「出前研修」を年間に120回以上実施している

 また、同事業では、県内から選出した参加者に「iPad Air 2」やプロジェクターなどを貸与して、授業デザインの研究を進めているという。土井氏はこうした経験を踏まえて、教員のICT活用能力の向上には「必要な機器が常時使える環境」「協働できる仲間の存在」「適度なミッション」「研修、指導体制」「サポート体制」がキーになると訴えた。

大分大学の学生の久保拓史氏は、「OneNote」を利用した講義ノートの作成や教職課程での実習の体験などを基に、教育現場でのICT活用について語った
佐賀大学 特任教授・名誉教授の穗屋下氏は、反転学習を導入した授業の例などを紹介した
電子書籍に関するワークショップ。参加者は、自作テキストを基にデジタル教材を作成できる電子書籍サービス「VarsityWave eBooks」を体験し、パソコン講座でのデジタル教材の活用について議論した