相賀氏は、こうした手法の効果が、1年生が受験した「英検」の結果に反映されたと見る。リーディングやライティングの1次試験合格者のうち、スピーチのみとなる2次試験の合格率が準2級で84%、2級で100%などと高かった。
小学生から高校生まで参加したプレゼン大会
佐賀県ICT利活用教育フェスタでは、「高校生ICT利活用プレゼンテーション大会」も例年実施されている。今回は初めての試みとして、小中学生のチームが特別枠で参加した。
小学生は地元商店街の活性化を提案した白石町立白石小学校の「白っ子隊」、中学生はプレゼンテーション自体の意義について語った佐賀市立大和中学校パソコン部。いずれも小中学生としてはレベルの高いプレゼンを展開した。指導教員のサポートに加えて、積極的にPCを導入するなど小中学校でのICT活用教育にも熱心な佐賀県の取り組みが、プレゼンやPC活用のレベルを底上げしているのだろう。
高校生は、4チームと4人の個人が、いずれも完成度の高いプレゼンを披露した。個人の部で最優秀賞を獲得したのは、佐賀商業高等学校の平野寛子さん。「小学生でも安全に作れる線香花火」をテーマに作成したプレゼンだ。
線香花火の材料として、平野さんは身の回りにある鉄粉を探したが、なかなか見つからずに苦労した。その経験や、失敗しながらも最終的には線香花火の手作りに成功した過程を、手書きのイラストや実験結果の動画を交えながら、分かりやすく説明した。平野さんは、大会前の3週間は部活動にも行かずに発表の練習をしたそうだ。