プログラミングを用いた教科学習の効果と、今後の課題

 では、京陽小学校におけるプログラミングを活用した教科学習の効果はどうなのだろうか。

 公開授業後に開催された研究発表会では取り組みの成果として、現場の先生方の意見として、「作品の制作過程において児童が工夫改善する姿が見られる」「各教科のねらいをプログラミング学習と一体化することで児童の学習意欲が高まった」「文章を構成したり、創造したりする力が伸びた」の3点が挙げられた。一方で、今後の課題としては、京陽小学校が言語能力育成の研究校であることから「各教科の中で、どの単元に言語活動におけるプログラミング学習が有効であるのかを検討していく必要がある」という意見もあった。

 また、同校の取り組みを指導した青山学院大学客員教授 阿部和広氏は、公立小学校におけるプログラミング学習の導入について、「産業界、学術界からの要請を受けて導入に向けた議論が始まっている」と現状を語った。具体的には、中央教育審議会の中に情報ワーキンググループを作り、平成27年10月から、次期学習指導要領改訂に向けて専門的な議論が始まっている。

 同時に阿部氏は、小学校の教科学習におけるプログラミングの導入について、「各教科・単元をプログラミングとどう結びつけていくかが課題だ」と指摘した。教師が情報科学やプログラミングに詳しくないため、その有効性を見いだしにくいという問題もあるようだ。

 また、そもそもプログラミングが、知識や技能の習得、思考力・判断力・表現力、課題解決能力の向上に有効かどうかわからないという教師の疑問も多いという。小学校へのプログラミング導入については、これらの疑問が解消される必要があるだろうというのが阿部氏の考えだ。