生徒の創意工夫やつまずきやすかった機能は?

 6月25日に実施されたゲームプログラミングの最後の授業では、シューティングゲームの仕上げと作品発表が行われた。授業は、生徒自身が教材に基づいてそれぞれのペースでプログラミングを行い、不明点や疑問点があれば先生に聞く形で進行する。

 授業の最後では、教材の作例をベースに各生徒オリジナルの機能を加えた作品が発表された(写真3)。背景やボスキャラなどをオリジナルの画像に変えるといったものから、自機が弾を連射できるようにする、ボーナスを取ると自機が増えるようにする、自作のBGMをつける、自機や敵機の動きを変える、複数登場する敵機をScratch2.0のクローン機能で実装するといった工夫がみられた。

写真3●授業の最後では、教材の作例をベースに生徒オリジナルの機能を追加した作品が発表された

 ゲーム性という点でおもしろかったのは、自機が吹き出しで“おしゃべり”をする機能を追加した作品である。敵機から攻撃を受けると「痛い!」とか「しょげない」といった言葉を吹き出しで表示するというものだ。LINEの画面のように、次々と吹き出しでしゃべりながら動き回る自機がゲームの楽しさを増しているように感じられた。

 先生によれば、生徒がつまずきやすかったのは、スプライトから通知を発したり受け取ったりするメッセージの機能。メッセージをやり取りするスプライトの数が少ないうちはよかったが、多くなってくると混乱することがあったという。また、ある生徒は、オリジナルのブロックを定義する機能が分かりにくかったという。

 教える面での難しさを先生に聞いたところ、既に高2でScratchを学んでいる生徒もいれば、初めてScratchに触れる生徒もいるなど、Scratchあるいはプログラミングに関する生徒たちの知識に幅がある点を指摘した。ただ、授業を見ている限りでは、先にできた生徒や方法を知っている生徒が、分からなかったりつまずいたりしている生徒にそのやり方を教えることで知識の差が埋まり、一定のペースで授業が進行しているように感じられた(写真4)。だからこそ、20人の生徒に対して先生が1人にもかかわらず、スムーズに授業が進行しているように見えた。

写真4●生徒同士で教え合ったり、アイデアを交換・共有したりする姿が多く見られた

 ちなみに同授業では、生徒1人ひとりがScratch2.0のアカウントを持ち、Scratchのサイトでプログラミングを実施している。ただし、作品の「共有」はしておらず、作品の提出はローカルに保存したファイルをメール添付で先生に提出する形態にしている。

■修正履歴
公開当初、従来のプログラミングとして「Arduino互換ボードを備えたロボット(アーテックのRobotist)」を加えていましたが、これは「Raspberry Piを使った電子工作」の誤りです。ロボットプログラミングは2015年後期の実施を予定しています。お詫びして訂正致します。本文は修正済みです。[2015/7/1 23:00]