今後の課題はなにか。

 本格的にプログラミングに取り組みたいという学生に向けて、Scratchとテキスト言語との架け橋を用意できればと考えている。

 プログラミングの入り口にScratchは適しているが、もっと複雑なプログラムを作りたいといった学生にはテキスト言語への移行を促す必要があるかもしれない。そうしたときに、Scratchからテキスト言語、例えばJavaやCに移行できるような道筋を示すことができたらと考えている。

 Scratchを通じては、プログラミングはおもしろいこと、手順を考えることは重要なことをもっと伝えていきたい。

 コンピュータをはじめとするモノを制御できるというプログラミングのおもしろさを感じつつ手順の重要性を理解していれば、例えば日常生活においても、行き当たりばったりではダメだからきちんとやり方を考えて行動するようになるだろう。プログラミングを学ぶうえでは、そうした姿勢が身に付くことが重要であると考えている。

 手順の重要性を理解し、段取りをつけるとか見通しを持つということはどのようなことかという感覚を育てることにより、今後の生活や仕事のどこかで論理的な思考が必要とされるときのための準備運動にはなり得ると考えている。

 プログラミングで論理的思考力が身に付くとよくいわれるが、それには相応の時間が必要だ。ちょっとプログラミングを体験しただけで、論理的思考が習得できるわけではないだろう。論理的思考力が身に付くとしたら、ある程度の数および複雑さのアルゴリズムを自ら考えるといった行為を継続した結果だと思われる。プログラミングの授業でもその入り口は見せたいと思うが、まずはプログラミングのおもしろさと手順の重要性を理解してもらいたい。