福原:班学習機能があります。1枚の模造紙の周りでみんなが頭を寄せ合ってやっているようなことが、タブレット上でできます。デジタルなので、絵や文字のサイズを変えたり、場所を移動したりもできます。模造紙だと、誰かが大きく書きすぎたら書き直すのが大変ですが、ClassRoomならいくらでも編集できます。

 メンバーが同じ場所にいる必要もありません。入院している子が病院から参加する、他県の学校の児童と交流する、といった使い方もできます。距離を超えて、同時に学び合うことができるんです。

班のメンバーが同じワークシートに書き込んでいく

浮川:私は、こういう体験が「学校でできる」ことも大事だと思っています。

 私たちが子どもの頃は、学校は新しいものに出会える場所でした。テレビを初めて見たり、ステレオに初めて触れたりするのは学校でした。家では体験できないものがある場所だったから、学校に行きたいと思ったわけです。

山内:おっしゃるとおりですね。今は、学校と家庭を比べたら、デジタル環境の面では学校の方が遅れています。

浮川:ですから、「学校で新しい経験をした」と思える機会が減っているわけです。でも、遠く離れた学校の子どもたちと一緒に学習する、というのは、家ではなかなかできない体験です。自宅に帰って、「今日はすごかったよ! 東京の学校の子どもたちと、一緒に勉強したんだよ!」と親に報告できますよね。

山内:これは非常に大事なことですね。家庭にもスマートデバイスはあるし、動画を見たりゲームをしたりと受動的な使い方はしています。でも、能動的に使う体験はしていない。

 学校なら、みんなと一緒に、何かを作るという能動的な体験ができます。情報を消費するのでなく、情報を「作る」経験です。その意義は大きいですよね。

浮川:そのときに大事なのが、スピードなんです。離れた場所で大人数が同時に書き込んでも、即座に反映されることが大事だと考えています。

山内:子どもは待てませんからね。画面上で砂時計が動き出したら、一瞬でテンションが下がりますから(笑)。

 これは意外に知られていないことですが、教室で試せばすぐに分かります。待ち時間が発生した瞬間、子どもの意識はパッと別のところに移ってしまう。それだけ、教育用のデジタルツールにはシビアな性能が求められます。