濵野:ご指摘の通りで、まさに新入社員研修だからモバイルラーニングを始められたわけです。モバイルナレッジはスマートフォン向け専用アプリを作り込むことで、スムーズに操作できるようにしています。ガラケーでも実現できなくはないのですが、ブラウザーを使ってコンテンツを表示させることになるため、ユーザーにストレスを与えてしまうでしょう。

山内:モバイルラーニングと対面型研修を組み合わせようというのは、どの時点で考えついたのでしょう。

濵野:モバイルラーニングをやり始めたときから同時に構想していました。私達自身、モバイルだけでは身に付かないんじゃないかという不安があったからです。それに企業も、同じような不安を抱くのではないかと考えていました。

 私達は元々、対面型の研修を手掛けていて、そこに強みがあります。モバイルだけでは足りない部分を対面型研修で補完できるわけです。それが、企業にとっての安心材料にもなると考えました。

山内:従来の対面型研修をそのまま残すのでなく、反転学習の形式を採ったのはなぜですか。

貴重な研修の時間は、演習に割く

濵野:最初のきっかけは、サルマン・カーン氏(注:無料の動画学習サイト「カーンアカデミー」の創始者)の著書『世界はひとつの教室』を読んだことです。これを読んで、反転学習の存在を知りました。そこから色々と調べて、モバイルラーニングと反転学習を組み合わせるというコンセプトが出来上がりました。

 演習そのものは、従来の研修でも実施していました。でも、モバイルで前提知識を学んでから演習をするのとそうでないのとでは、全然意味が違うんです。

 従来は座学が中心で、「座学だけだと飽きるし疲れるから、演習もやろう」という位置付けでした。モバイルラーニングと組み合わせることで、対面型研修ではより実践を重視し、じっくり演習を行えるようになりました。

山内:なるほど。今の反転学習の形は、2014年当初から出来上がっていたわけですね。サービス開始後、当初の想定通りに進まなかったことはありましたか?