山内:これも大事な点ですね。日本ではこういうことをする際には「一人1台ずつタブレットを整備しないと」とかいう思い込みがあります。でも米国では、手持ちのデバイスを使ってやっているんですね。それで支障がないわけです。

佐藤:ednityは、県立高校など公立学校のユーザーが顕著に増えてきています。機器やネットワークが全く整備されていなくても、現場の先生が主導して使い始めるといったケースが出てきているんです。

山内:大学生は、既にそうなっているんですよね。大学側が全員分のデバイスをそろえるというより、学生が持っている機器を使うというのが一般的です。でも、高校はまだそれほど進んでいませんよね。どうしてなんでしょうね。みんな、高校生はデバイスを持っていないと思っているんでしょうか。

佐藤:クラウドサービスを、生徒にどう使わせるかというポリシーが追いついていない感じがします。

山内:ああ、それはありますね。

佐藤:ある市が知人の会社の紹介でうちのサービスの導入を検討していたのですが、直接訪問したときに「クラウドサービスは使わない方針になったから」と使用中止になりそうになったんです。一から丁寧に仕様を説明して、「これいいね」と理解していただいたき、実際に活用に至ったのですが。

 その市は、オンラインストレージの「Dropbox」はダメという判断でした。ednityも、実際は同じクラウドサービスなんですね。裏側ではAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)を使っていますし。

 ではなぜednityはOKになったかというと、やはり「教育機関向け」というブランディングをきちんとしていたからだと思います。企業向け、あるいはコンシューマー向けサービスであっても、「for Education」といったラベルを貼ることで、教育現場ではちゃんと受け入れていただきやすいと感じています。当然、部分的には教育機関に適した仕様に変更する必要もありますが。