礒津:また思考力以外に、創造力や探求力も重視しています。創造力を高めるためのプログラミングやロボット開発、探求力向上のための理科/科学教育にも今後力を入れていきます。

山内:今の日本では、プログラミングやロボットの分野から始める教育サービスが多いですよね。そんな中で、思考力に先に取り組まれたのはどうしてですか。

礒津:そもそもは、ビジネス上の理由です。ビジネスをするのには、算数や数学というのは分かりやすいですし、算数や数学を課題にしている子どもも多くいます。ですから、まずはそこに取り組みました。

 でもやっていくうちに、思考力というものを分解すると、ロボットやプログラミングを使った教育にも通じるものがあると分かりました。ですから、ある意味ではプログラミングやロボットの教育は副産物ですね。たまたまそこに行きついた、という感じです。

山内:この分野では、どんなサービスを展開されるんですか。

低価格で自由度の高いロボット教材を作る

礒津:一般向けの低コストなロボット教材を、直接家庭に届ける形を考えています。ロボットを使った教材としては「レゴマインドストーム」が有名ですが、個人が気軽に購入するには高価です。

 我々は、もっと低価格で、自由度の高いプログラムが書けるロボット教材を提供したいと考えています。例えば自動ドアや信号機のように身近にあるものや、二足歩行のロボットなんかが、ブロック単体でできるようなものです。これが作れれば、世界に対抗できる教材になるのではと思っています。

 このプロジェクトは学研ホールディングスさんと提携して進めていて、教材自体は学研さんが作っています。

 今、弊社に一番多く問い合わせが寄せられているのがこの教材についてなんです。価格面を聞かれることが多いのですが、我々は月々5000円くらいのコースで、年間にわたって教材を提供したいと考えています。2016年夏に日本と中国先行で開始し、米国やインドでも準備中です。

 先々は、ビジネスに関する教育も展開する予定です。世の中にイノベーションを起こすには、経済活動についての理解が不可欠です。理系の教育と、ファイナンスの教育を合わせることで、イノベーション教育を実現するつもりです。

対談の様子