世界中から多くの教育関係者が集う教育とテクノロジーのイベント「SXSWedu(サウス・バイ・サウス・ウエスト・イー・ディー・ユー)2016」の報告会が2016年5月21日、都内で開催された。主催はデジタルハリウッド大学大学院佐藤昌宏研究室(ELlab)。3月7日から10日まで米テキサス州オースティンで開催されたSXSWedu2016に参加したベンチャー企業や識者が、ピッチや展示会、セッションでの注目ポイントなどを報告した。今回の「教育ICT現場のリアル」は、いつもとは趣を変え、米国の最先端の教育×ICTが語られる“現場のリアル”を紹介する。

日本の教育系ベンチャー3社がSXSWeduに参加

 SXSWeduは、テクノロジーとアートなどの世界的イベントであるSXSWの前哨戦とも言える時期に開催され、講演や展示会、各種セッションなどで構成する。2015年の基調講演にはビル&メリンダ・ゲイツ財団の立場で米マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏が登壇したことで話題となった。教育関係者や学生だけでなく、ベンチャーキャピタルや、いわゆるEdTechと呼ばれる教育系ベンチャーなども集まるテクノロジーと教育の一大祭典とも言える場になっているという。

 SXSWedu2016には日本から授業支援システム「schoolTakt」を提供するコードタクト、安価な電子黒板システム「Kocri(コクリ)」を提供するサカワ、新たなプログラミング教育用プラットフォームを披露したライフイズテックの3社が現地で登壇したり、ブースで展示・デモをしたりするなどして海外展開への感触を探った(関連記事)。報告会では、コードタクト代表取締役の後藤正樹氏、サカワ常務取締役の坂和寿忠氏、サカワと共同でKocriのアプリを開発したカヤックの深津康幸氏がパネルディスカッションに登壇し、現地の様子や米国での手応えなどを紹介した(写真1)。

写真1●SXSWedu2016への参加報告をするコードタクト代表取締役の後藤正樹氏(左)とサカワ常務取締役の坂和寿忠氏

 コードタクトが提供するschoolTaktは、タブレットやノートパソコンなどを使った協働学習を支援するツール。生徒同士の解答を共有したり、先生が生徒の学習進捗状況をリアルタイムで確認したりといったことが可能で、「教室運営をアクティブにするためのツール」(後藤氏)との位置付けだ。米国には同様のツールは存在しないという。SXSWedu2016で紹介した際、米国の参加者から「競合製品を知っている」との声が挙がったが、その競合製品とは日本のLoiloが提供する「ロイロノート・スクール」だったという。