写真3●国内でHour of Codeの活動を展開するみんなのコード代表理事で、文部科学省のプログラミング教育に関する有識者会議の委員などを務める利根川裕太氏

 小林氏に続き、国内でHour of Codeの活動を展開するみんなのコード代表理事で、文部科学省のプログラミング教育に関する有識者会議の委員などを務める利根川裕太氏が、プログラミング教育の必修化について講演した(写真3)。

 利根川氏はあらためてプログラミング教育、そしてプログラミング的思考について文部科学省がどのように定義しているかを紹介した上で、有識者会議での議論などに基づき、プログラミング教育によって児童・生徒のどのような資質や能力を育成するかを示した。

 プログラミング教育とは、「子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うように指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての『プログラミング的思考』などを育成するもの」、そしてプログラミング的思考とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つひとつの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」と定義されている。

 これらを踏まえた上で、小学校段階では、コンピュータが生活の中で活用されていることや、問題の解決には手順があるといったことに「気付くこと」が目標になっていると述べた。プログラミング教育については2020年度に全面施行される次期学習指導要領の総則に加わる予定であり、各学校がプログラミング教育について、どの教科に取り入れるかといったことや、時間数、実施学年を決めることなどを説明した。

写真4●会場となった小金井市立前原小学校 校長の松田孝氏。総務省のプログラミング教育事業推進会議の委員などを務める

 利根川氏の講演の後、会場となった小金井市立前原小学校 校長の松田孝氏が「ビジュアルプログラミング言語について」と題して講演した(写真4)。総務省のプログラミング教育事業推進会議の委員を務め、教育現場におけるICT活用やプログラミング教育の実践に積極的に関わっている松田校長は、会場に集った教職員に対して次のように投げかけた。

 「必修化に向けて抽象的に議論するのではなくて、まずやってみよう、できるところから始めればいい。ただとっかかりはビジュアルなプログラミング言語。コンピュータを使わないツールもある。とにかくやってみること、そこからスタートしましょうというのが今日の主旨」と述べ、分科会で実際に体験できる各プログラミング教材を紹介した。