アドバイザリーボードメンバーには、社会学者の上野千鶴子氏、評論家の宇野常寛氏、精神科医で筑波大学教授の斎藤環氏、教育社会学を専門とする秋田大学助教の鈴木翔氏、教育経済学者で慶應義塾大学准教授の中室牧子氏、社会学者の古市憲寿氏の6人が就任予定だ。

 発表会に登壇した教育経済学者の中室氏は、「データを分析し、その知見を使ってN高校の分析をしていきたい。特に、個別の支援を必要とする生徒は、従来我々が想像するような一般の公教育では対応が難しく、公教育が十分な役割果たせていない。N高校は大きなブレークスルーになるのではないか。よりよいサービスを提供するために、データを使って全体を俯瞰し、経済学的な知見から明らかにしていきたい」と語る。

写真2●担任や生徒のコミュニケーションサポートおよびそのための環境作りを担うドワンゴ 教育事業本部 コミュニティ開発部 部長の秋葉大介氏

 N高等学校の担任や生徒のコミュニケーションサポートおよびそのための環境作りを担うドワンゴ 教育事業本部 コミュニティ開発部 部長の秋葉大介氏も(写真2)、ログを取得することで広がる可能性を次のように話す。「僕の立場からは『Slack』(コミュニケーションツール。詳しくは後述)のチャンネルへの訪問率や『Slack』での発言率などが数値で把握しやすい。『発言率が前日比5%ダウンだ』といった分析もできる。来なくなった生徒もすぐ感知できる」。

次期「ニコニコ生放送」のシステムを先取り

 生徒のネット上の活動のベースとなるネット授業の仕組み作りにも、IT企業としてのドワンゴの技術が生きてくる。単位を取るための授業については、東京書籍の映像授業を用いるが、大学受験やプログラミングなどのネット課外授業はドワンゴが独自に開発した双方向の教育システムを用いる(写真3)。iOS、Androidの各アプリもしくはPCで使える。

写真3●ネット課外授業で用いるドワンゴ独自開発の双方向の教育システム

 「次期ニコ生のシステムとなるもので、N高に作ったものがニコ生にフィードバックされる。最新バージョンがN高から登場することになる」。カドカワの川上社長がこう説明するN高オリジナルの双方向教育システムの特徴は次の3点。(1)コメント機能、(2)アンケート・クイズ機能、(3)挙手&生添削機能、である。