2015年6月17日、都内で開催中のグーグルの企業向けイベント「Atmosphere Tokyo 2015」で、広尾学園中学校・高等学校はChrome OSを搭載するノートパソコン「Chromebook」を活用した模擬授業を開いた(写真1)。

写真1●Chromebookを用いた広尾学園中学・高等学校の模擬授業の様子

 同校医進・サイエンスコース マネージャーの木村健太教諭が同校で実施している調べ学習を来場者に体験してもらうもので(写真2関連記事1関連記事2、関連記事3)、来場者数人で構成するチームが、与えられた科学に関するミッションについてネットを駆使して関連する論文などを探し出し、調べ、結果をまとめ、プレゼンする。

写真2●広尾学園中学・高等学校の取り組みを説明する医進・サイエンスコース マネージャーの木村健太教諭

 こうした検索や調査、プレゼン資料作成などに使うのが、ネット接続が前提となるChromebookであり、共同作業のためのツールなども用意されている「Google Apps」である(写真3)。実際、同校の医進・サイエンスコースでは2014年からChromebookを導入し、Google Appsを活用。例えば生徒が研究テーマを見つけるために、Google Scholarで学術資料を検索したり、チーム内で情報を共有したり、予定を調整したりといった目的で活用している。

写真3●Google Appsを活用して共有しながらプレゼン資料を作成

 模擬授業は、同校の高校2年生の生徒が各チームの指導役となり、本来3時間程度かける授業を50分程度の時間で実施。参加者は生徒が事前に調べたことなどを参考にしながら、時間内でプレゼンにまでこぎつけた(写真4)。各チームに与えられたミッションは異なっており、あるチームは再生医療がテーマ。「老化が進んだ体細胞から多能性幹細胞を作成したい。山中4因子を導入してiPS細胞を作成する方法と、体細胞の核を未受精卵に移植し、そこからES細胞を樹立する方法のどちらが有効か」といった専門的なミッションが与えられており、こうしたミッション策定にも生徒が関わっているという。

写真4●模擬授業でのプレゼンの様子

 各チームのプレゼン後、広尾学園の木村教諭は、授業でWebの情報を活用することについて説明。「生徒はWebで出てきたことを『これが正しいんだ』と思って答えを書いてしまったりしがち。Webで集める情報は答えではなくて、考えるための材料であるということをしつこく共有することが大事」だと述べ、模擬授業を締めくくった。