生徒は部品を組み合わせるだけでなく、iOS/OS X用のプログラミング言語である「Swift」のコードを書く体験もする(写真3)。ほとんどの生徒がMacのキーボードを触るのは初めてで、入力に戸惑う生徒も見られたが、全員がオリジナルのカウントアプリを開発するという目標を達成した。

写真3●生徒はiOS/OS X用のプログラミング言語である「Swift」のコードも書く

 さらに半数以上の生徒がプラスボタンだけでなく、テキストのヒントやメンターのアドバイスを基に、マイナスボタンを付け加えたり、カウントが10以上になったら文字の色を変えるといった機能を付加していた。出来上がったアプリは、生徒が所有するiPadにインストールして持ち帰ることができる。

 体験会は3時間近くにも及んだが、その間、生徒はプログラミングだけをするわけではない。生徒は8つのグループに分かれ、それぞれライフイズテックのスタッフおよび大学生のメンターがついて各種相談に乗るほか、プログラミング開始前には、チームワークを醸成するための「マシュマロチャレンジ」を実施(写真4)。これは、マシュマロと20本のパスタ、マスキングテープを使い、自立するタワーを制限時間内に作って、そのタワーの上に載せたマシュマロまでの高さを競うもの。こうしたイベントを通して生徒同士の協力も生まれ、目標達成に向けての集中力も増すことになるという。

写真4●プログラミング開始前には、チームワークを醸成するための「マシュマロチャレンジ」を実施

 近畿大学付属高等学校・中学校でICT教育を推進するICT教育推進室の乾 武司室長は(写真5)、体験会について、「プログラミング教育は今後の課題であり、今回の体験はそのとっかかりだと思っている」と説明。「個人的には全員にプログラミング教育をする必要はないと考えていたが、今日の生徒たちの表情を見ると楽しそうで、何かを創り出すことに対して喜びを持てるような、そういう実感を与えられるのであれば、(プログラミング教育を)やる価値はあると思っている」と述べる。同校では中学生だけでなく、高校生を対象とした同様の体験会も予定している。

写真5●近畿大学付属高等学校・中学校でICT教育を推進するICT教育推進室の乾 武司室長
同校は高等学校として、米アップルが模範的な学習環境のビジョンを体現している学校を認定するプログラム「Apple Distinguished Program」の日本初の認定校である