写真1●2015 PCカンファレンスの会場となった富山大学
写真2●基調講演での発表内容
大阪大学サイバーメディアセンター教授・教育学習支援センター長の竹村治雄氏が紹介した「講義自動収録配信システム(Echo360)」。2015年の前期には、2000件を超す講義を収録した
写真3●「電子書籍の現状・課題・挑戦」をテーマにしたシンポジウムの模様
米国カリフォルニア州立大学のデジタル教科書の取り組みなどを披露しながら、電子書籍普及の課題などについて議論した

 ICT(情報通信技術)を活用した教育に関する学会「2015 PCカンファレンス」が、2015年8月20日に富山大学で開幕した(写真1)。主催は、コンピュータ利用教育学会(CIEC)と全国大学生活協同組合連合会。8月20日~22日の会期中、ICT活用教育についての講演やシンポジウム、研究発表などが行われる。大学や小中高等学校の教職員、教育関連ベンダーの関係者など約700人が参加する。

 初日の基調講演には、大阪大学の「グローバル化」「ICT利用教育」「高大連携」をテーマに、同大学の3人が講演した。最初に登壇したのは、理学研究科教授・教育担当副学長の下田正氏。緒方洪庵が開いた私塾「適塾」が原点となっている大阪大学では現在、グローバル社会で活躍できる人材を輩出する「世界適塾」構想を掲げている。下田教授はこうした構想の下で、「全く新しい発想にもとづく新たな価値の創造ができる人材」の育成を目指し、クォーター制(3学期制)の導入や留学・語学教育環境の充実などの取り組みで、大学のグローバル化を推進する考えを披露した。

 また、サイバーメディアセンター教授・教育学習支援センター長の竹村治雄氏は、授業の映像や資料などを自動で記録して学生向けに公開可能にする「講義自動収録配信システム(Echo360)」の仕組みや活用状況、インターネット経由で大学の講義を提供する「MOOC」の取り組みなどを説明(写真2)。言語文化研究科教授・教育担当理事補佐の進藤修一氏は、高等学校と大学が連携して教育を進める「高大連携」の活動を紹介した。

 PCカンファレンスの2、3日目(8月21、22日)には、約100件の分科会やポスター発表会などが設けられる。情報倫理教育やプログラミング教育、ICTを活用したアクティブラーニングなどに関する研究成果が発表される(写真3)。教育分野で活用できる最新のIT機器やデジタル教材などを展示するITフェアも開催する。

■変更履歴
記事公開時、大阪大学言語文化研究科教授・教育担当理事補佐の進藤修一氏の氏名に誤りがありました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2015/08/21 17:30]