なぜ、プログラミングを続けてこられた?

司会:お二人ともプログラミングを始められた段階でけっこうつらい目にあっていますが、やめたいと思いませんでしたか。なぜ、プログラミングを続けられたのでしょうか。

鳥井:本番デビューはつらかったですけど、先に言ったように達成感がありました。また、技術サポートなど、先輩がきちんと面倒を見てくれたのも大きかったですね。本番デビュー以後、プログラミングをやめようとは思わずに今に至っています。

池澤:私の場合は、プログラミングの授業を取っていたので、課題も出さなきゃいけないし、必然的に継続していたみたいな感じですね……。なんでプログラミングを続けられたのだろう? 鳥井さんはどうして続きましたか?

鳥井:一言でいうと、楽しかったからですね。池澤さんは、いつごろ楽しいと思いました?

池澤:そうですね、やはり、プログラムが考えたとおりに動いたときは楽しかったです。あと、画面が動くプログラムの方が面白く感じることが多かったですね。例えば、ウェブサイトとして“目に見える”システムだったり、LEDが光ったりする電子工作だったり。

鳥井:プログラミングで好きなところの一つは、ものを作るのに手先の技術がいらないこと。私、美術史学だったのは、手先が不器用で絵が下手だったのもあるんです。お裁縫とか編み物とか工作だと、考えて設計する能力と、手できちんとそれを表現する能力が必要です。でも、プログラミングは、考えて設計する能力だけでいいんです。

池澤:プログラミングを始めると、新しいものづくりを発見した喜びみたいなのがありますね。私は割と図工が好きだったんですけど、コンピューター上でものを作る感覚は新鮮でした。コンピューター上のアプリケーションって、実際あるものとはまたちがうじゃないですか。人のアクションで動くとか、インタラクティブなものを作りやすいですし。

鳥井:そうですね、作っているときに使う人のことも考えるので、使う人とコミュニケーションしているような気持ちになりますね。

池澤:使う人のことも考えて、動くもの、感動するものを作るのが面白いです。自分の考えたものが完成するだけでも気持ち良かったりしますけどね。「ああ、できた」みたいな。これが喜びの1段階めだとすると、人の役に立つ喜びが2段階めかな。

鳥井:やはり人の役に立っているという手ごたえはうれしいです。業務の場合には、評価や報酬、責任感につながりますね。

池澤:続けられたのは、責任感も大きいと思います。アルバイトでお金を貰う、授業の課題をきちんと出すというのも責任感が伴いますし。

≪後編「プログラミング教育で身に付けてほしいスキルとは?」に続く≫

(文/田島篤=出版局、写真/渡辺 慎一郎=スタジオキャスパー)