写真1●2015九州PCカンファレンスの模様
写真2●実行委員長を務める千住智信 琉球大学総合情報処理センター長
写真3●基調講演のテーマは教育現場での著作権侵害リスク。中野淳 教育とICT Online編集長が解説
写真4●パソコン講座の近未来について議論する学生や大学生協関係者

 教育とICTに関して議論を交わす「2015九州PCカンファレンス」が、2015年11月7・8日に沖縄県内の琉球大学で開催された(写真1)。大学教員や学生、九州地区の大学生協職員など約100人が参加し、研究成果を共有したり教育現場でのICT利活用について議論を交わしたりした。

 実行委員長を務める千住智信 琉球大学総合情報処理センター長は、「この10年で教育をとりまくICT環境は大きく変わった。情報セキュリティ対策をはじめ、考慮しなければならないことが増えた」と指摘する(写真2)。そこで今回のカンファレンスでは、「情報セキュリティ」をメインテーマとし、セキュリティに関する基調講演や研究成果発表の場が設けられた。

 基調講演では日経BP社の中野淳 教育とICT Online編集長が登壇し、教育現場での著作権侵害リスクについて解説した(写真3)。もともと教育現場は、著作権法の定める例外措置により、教室での授業などでは、一定の条件の下で著作者の許可無く著作物を利用することができる。「しかし、ICTを活用した新しい学びをしようとすると、意図せずに著作権法に違反することがある」と指摘する。

 例えば、著作物を流用して作成した教材をサーバーを介して不特定多数の人で共有したり、同様の教材を使った授業の様子を録画してインターネット上で公開したりすると、著作権法違反となる可能性が高い。また、一般の教育機関の授業では合法となる使い方も、大学生協が学生向けに実施する有料講座では違法となる場合もある。「著作権法が認めている例外措置の多くは、ICTを利活用する新しい学びのスタイルに対応していないことが理由。ICT利活用教育を進める際には、例外措置の内容について正しく理解することが必要」と中野編集長は強調する。