ジャストシステムは2015年11月19日、専用タブレットで学べる小中学生通信教育「スマイルゼミ」の新コースとして、公立難関・上位校合格を目指す中学生を対象とした「スマイルゼミ 中学生コース 特進クラス」を12月17日に開講すると発表した。特進クラスでは新たに、正答率が30%程度の難問の解法を動画で解説する「統合型映像授業」を取り入れた(画面1)。特進クラスの開設に合わせて、既存の中学生コースは「スマイルゼミ 中学生コース 標準クラス」に名称変更する。

画面1●統合型映像授業の画面(提供:ジャストシステム)
画面2●家庭内SNS「みまもるトーク」の画面(提供:ジャストシステム)

 スマイルゼミの最大の特徴は、教材の作成や配信にIT技術を利用すること。紙の教材は一切使わず、専用のAndroidタブレットだけで受講する仕組み。これにより、勉強を始めてから終えるまでの全行動を、受講ログとして記録できる。受講者個人の理解度に合わせて次に配信する教材を切り替えるeラーニング手法である“アダプティブラーニング”を実現しているほか、受講ログを分析した結果を、教材の改良へとフィードバックしている。親と子がチャットでコミュニケーションできる家庭内SNS機能も備える(画面2)。

画面3●動画の解説を視聴しながらペンで解答を記入できる

 今回新規に開講する特進クラスでは、これまでなかった取り組みとして、実際の授業のように動画を使って解法を解説する統合型映像授業を取り入れた。正答率30%程度の難問が対象となる。開講時点では、全問題の4分の1くらいに動画コンテンツが付属する。画面の上半分に動画が表示され、下半分に問題が表示される。授業を見ながら、ペンで書き込んで解答できる(画面3)。書き込んだ内容もコンテンツと一緒に保存可能で、あとから再生できる。

学習行動の履歴をビッグデータ分析して教材を改善

写真1●ジャストシステム、ILS事業部、マーケティング部の寺尾房代氏

 「スマイルゼミでは、学習の導線を最適化することにこだわっている」と、ジャストシステムでILS事業部マーケティング部に在籍する寺尾房代氏(写真1)は特徴を説明する。「今やるべきことに集中できる仕組みを備えている」(寺尾氏)。まず、専用端末であるため、学びに集中できる。自分で勝手にインターネットにアクセスして息を抜くことができない。また、タブレットだけで学習が完結するため、他の教材と組み合わせた学習プランの作成に悩むことがない。

 教材の作成/改良についても「ビッグデータで教材の完成度を高めている。日々進化させている」(寺尾氏)という。「学習問題のタイトルを変えただけで、その問題への取り組み率が10%改善された」(寺尾氏)。スマイルゼミの開発に携わったILS事業部開発部長の広庭雅一氏は、「A/BテストやLPO(ランディングページ最適化)を、通信教育の学習導線に応用した」としている。

写真2●スマイルキッズを利用している中学2年生でジュニアテニス選手の松下龍馬氏

 発表会では、実際にスマイルキッズを利用している受講者として、中学2年生の松下龍馬氏(写真2)が登場した。松下氏は、2015年8月に行われた全日本ジュニアテニス選手権14歳以下で、男子シングルス優勝の実績を持つ。2015年4月には、14歳以下国別対抗ワールドジュニア世界大会のアジア/オセアニア予選に日本代表として参加している。海外遠征も多い。「学校に行けないことも多いが、スマイルキッズなら自分のペースで学習できる」(松下氏)と評価する。