写真1●佐賀県ICT利活用教育フェスタの模様

 佐賀県教育委員会は2015年12月14日、教育現場でのICT利活用に関するイベント「平成27年度第2回佐賀県ICT利活用教育フェスタ全大会」を県内の会場で開催した。有識者による講演や地元高校生によるプレゼンテーション大会、教職員による指導事例発表などが行われた(写真1)。

 佐賀県は教育現場でのICT利活用に力を入れており、電子黒板の全校配備や県立高等学校でのタブレットPCの必携化などを推進している。最前線での成功事例を県内外に対して広く共有し、教育現場でのICT利活用をさらに推進するために、今回のイベントが催された。

「ICTの環境整備と指導力向上が課題」、文部科学省の新津室長

写真2●基調講演に登壇した文部科学省生涯学習政策局の新津勝二情報教育振興室長

 基調講演では文部科学省生涯学習政策局情報教育課の新津勝二情報教育振興室長が登壇し、教育改革の方向性と教育の情報化に関する政策や背景について説明した(写真2)。

 新津室長は現在進んでいる学習指導要領改定の視点として、「どのように学ぶか(アクティブ・ラーニングの視点からの不断の授業改善」と「学習評価の充実、カリキュラムマネジメントの充実」がポイントとなると語った。その上でICT活用能力の重要性を指摘した。

写真3●基調講演で投影された教育改革の方向性に関するスライド

 身近な話題としては、大学入試改革と高等学校と大学が連携する高大接続がある。現在、これらに関係して検討が進んでいるのが高校在学中に受験する「高等学校基礎学力テスト」と、「大学入学希望者学力評価テスト」の導入だ。前者は2019年から、後者は2020年から試行される予定だ。いずれもパソコンを使ったテスト(CBT)になる計画で、パソコンの操作スキルも試験結果に影響してきそうだ。新津室長は教育の情報化の現状と課題にも触れ、「学校のICT環境整備やIT活用指導力の向上は緊急かつ重大な課題」と指摘した(写真3)。

高校生によるプレゼン大会を開催、最優秀賞は佐賀農業高校

写真4●高校生によるプレゼンテーション大会の模様。最優秀賞を獲得した佐賀農業高校のプレゼン

 高校生によるプレゼンテーション大会では、一次審査を勝ち抜いた11チームが技を競った。インターンシップの経験から学んだことや、動物や昆虫について調べたこと、高校生活でICT利活用を推進する提案などを、ユニークな内容のプレゼンテーションが行われた(写真4)。佐賀県立高校では2014年度の入学生から、1人1台のタブレットPCを導入して学習している。プレゼン大会の開催は、2014年に続いて2回目。

写真5●プレゼン大会の受賞者と審査員。前列中央が最優秀賞を獲得した佐賀農業高校のチーム

 今年のプレゼンテーション大会で最優秀賞を獲得したのは、佐賀農業高校のチームだ(写真5)。生徒が中心となって運営しているカフェを通じて学んだことや、顧客満足度を高めるための工夫点などを、野中舞さん、嬉野葵さん、山口志保さん、針川なるみさん、馬場彩乃さんの5人がユーモアを交えながら発表した。