映像教材の提示や意見共有がしやすい

 公開授業の後は、授業を担当した藤元教諭と春日井教諭に話を聞けた。両教諭とも、ChromebookやG Suite for Educationのメリットを「動画など資料提示がしやすくなった」「意見共有が手間も時間かけずにできるようになった」と説明した。

理科担当の藤元琢也教諭(左)と情報担当の春日井優教諭(右)

 情報を受け持つ春日井教諭は、「YouTubeの動画はエンターテイメントだけでなく、教育的に利用できるものも増えている」と話す。これまでは教師が動画を自作することもあったが、準備が大変なのが課題だった。今は、ネット上の教材をうまく活用することで教師の準備負担を軽減し、ICTを活用した授業回数を増やすことに注力できるのではないかという。

 化学を担当した藤元教諭は、「Chromebookを使うようになってから、生徒の意見を簡単に集約でき、情報共有が簡単になった。生徒のモチベーションも上がっていると感じる」と手応えを感じている。実際に、埼玉県では普通の手書きよりもICT機器を使う方が、生徒の書き込む量や文字数が増えたというデータもある。さらに、これまで授業中の意見共有は、生徒が記入したものを黒板に貼って比較していたが、今は意見共有がスムーズになったという。

 リアルタイムで意見共有ができる環境は、生徒たちにもメリットがある。同じ目線で書かれた友達の解答を見ながら自分の意見を完成させたり、友達の意見を知って新たな気付きを得たりするなど、他人の意見を知ることで自分の視野を広げられると春日井教諭は指摘している。

 全国的に公立高校のICT活用は、大学入試改革の影響などもあり動きが遅い。しかし、埼玉県のように積極的にICT環境整備に着手し、現場での活用を進める自治体も現れている。大規模なICT環境整備において、Chromebookは端末管理のしやすさや価格面で存在感を増していく可能性がある。