高井氏はむしろ、「Chromebook導入時に課題となったのは、県立高校のネットワーク環境だった」と振り返る。ChromebookはWebサイトに常時接続で使用するが、当時のネットワーク環境は現在のようなICT活用を想定しておらず、十分ではなかった。

 そこで埼玉県では、2017年度から学校ネットワークの整備に着手し、それまで使用していた県庁のネットワークから分離。各学校でも2つの教室に1台程度のアクセスポイントを設置し、Chromebookを日常的に使える環境を構築した。また、各教室にプロジェクターを常設する整備も進めた。

クラスルームに各グループが書き込んだ内容は、プロジェクターで黒板に映写して即座に共有できる
(撮影:神⾕ 加代)

学び合いの時間を確保

 授業におけるChromebookの活用については、グーグルが提供する「GSuite for Education」をメインで利用している。例えば、埼玉県立川越南高等学校では化学や情報の授業で「クラスルーム」のツールを使ってグループで映像教材を視聴し、ディスカッションをしたり、複数の生徒が同時に書き込みながら意見をまとめたりと協調学習に生かしている。

協調学習ではグループに1台のChromebookを活用し、グーグルの「クラスルーム」に意見や情報を書き込む
(撮影:神⾕ 加代)

 高井氏は、「G Suite for Educationは教材の配布、映像や資料の共有、同時編集などに優れていて、生徒が思考にたどり着くまでの時間を短縮できます。他者と対話をしながら考える時間を増やせることで、質の高い学び合いにつながると考えています」と語る。