ICT(情報通信技術)活用教育に関する総合展示会「関西教育ICT展」が2018年8月2日~3日の2日間、大阪市のインテックス大阪で開催された。教育関連の製品展示やセミナーが開かれ、延べ約8300人が来場した。展示会場では103の企業や団体が製品やサービスを展示した。その中から、小学校での必修化を控えて関心が高まっているプログラミング教育に関連した製品を中心に紹介しよう。

 富士ソフトは2018年7月からテスト販売を始めた小型ロボット「Proro(プロロ)」を展示した。Proroはモーターで走行する小型のロボット。前面に2つの赤外線対物センサー、底面にはカラーとモノクロのセンサーを搭載し、障害物の回避や対象の追尾、床面に書いたラインのトレースなどができる。専用のアプリでプログラミングし、Wi-FiまたはUSB経由で転送する。文部科学省が発行した「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」には、教科におけるプログラミング教育の一例として「自動追突防止装置のついた自動車のモデルの製作と追突を回避するためのプログラムの作成」を挙げている。Proroは、こうした指導例に対応できそうだ。

富士ソフトがテスト販売を始めた小型ロボット「Proro(プロロ)」。専用アプリでは、「Scratch」と同様にブロックを組み合わせて簡単にプログラムを作れる

 システム開発大手のSkyは、学校向けのICT活用学習支援ソフト「SKYMENU Class」「同Pro」の2018年版にプログラミング学習をサポートする機能を追加した。プログラムのアルゴリズムを検討する際に使うフローチャートを、ドラッグ操作で簡単に作成できる。また、同社はデスクトップを仮想化する「SKYDIV Desktop Client」を参考展示していた。文部科学省の「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」に沿って校務系と授業系が分離されたネットワーク構成でも、教員のパソコンからサーバー上の仮想化されたマシンを利用して安全にアプリケーションを使える。

「SKYMENU Class 2018」には、プログラミング関連新機能としてフローチャートの作成機能が加わった。タブレット端末ではタッチ操作や手書き入力で使える

 学校向けのロボット教材に強みを持つアーテックは、新指導要領への対応をうたったプログラミング教材を多数展示していた。例えば、新指導要領の小学校6年生理科の授業では、発電やプログラムによるモーターやLEDの制御といった指導例の解説があり、アーテックはそれに対応した電子回路のキットやプログラミングソフトを用意した。その他の教科に対応した製品も含め、教師用テキストや児童用のワークブックなどもセットでそろえ、授業での採用をアピールしていた。

小学校6年生の理科の授業で例示されている「電気の利用」でのプログラミングが体験できるキット。教材は以前から販売しているが、新指導要領の「小学校プログラミング教育の手引」に準拠したセット商品としてのアピールが目立った

NECは文教向けタブレットPCを初披露

 NECは2018年7月25日発表したタブレットPCの新製品「VersaPro タイプVU」を展示会では初めて披露した。1920×1200ドット表示の10.1型液晶ディスプレイを備え、本体の重さは635g。重さ536gのキーボードを装着できる。キーボード装着時の厚さは20.2mm。CPUはCeleron N4100(1.10GHz)でメモリーは4GB。充電式のデジタイザーペンを備えている。本体のインタフェースは、USB 3.0×2(うち1つはUSB Type-C)、HDMI、microSDカードスロットなど。アナログRGB、DisplayPort、有線LANなどの端子を備え、タブレット本体とUSB Type-C端子で接続できるドッキングステーションをオプションで用意している。

NECブースでは、7月25日に発表した10.1型液晶のタブレットPC「VersaPro タイプVU」を展示した
NECが文教市場向けに販売しているタブレットPC。左から、12.5型液晶の「VersaPro タイプVS」「VersaPro タイプVU」、10.1型液晶でインタフェース付きのキーボードを装着できる「VersaPro タイプVT」