自らの関心に基づいた作品づくり、それに対する質問や意見も相次ぐ

 Scratchを用いた作品は、ユーザーが望めばインターネット上で共有することも可能だ。また、ユーザー同士によって生まれたコミュニティも年々と規模が拡大している。

 レズニック氏はこうした作品を振り返り、「非常に感銘を受けた。子どもたちが持ち合わせている技術はもちろんのこと、作品の多様性に感動した」と強調した。続けて、「こうした作品づくりを通じて、子どもたちは自らの関心を育み、アイディアを外に示せるようになった」と、Scratchのもたらしたメリットについて説明した。

 レズニック氏はプログラミング教育やScratchに関するさまざまなイベントに参加している。そうしたイベントにおいて特に感銘を受けたのは、子どもたちが作品づくりについて質問し合う点だ。

 レズニック氏はこの講演に先駆けて今回の来日直後に参加した子どものScratchユーザーとの会合での出来事を具体的に紹介した。子どもたちがこの会合で作品を披露すると、参加しているほかの子どもたちから、「どうやってつくったのか?」「こういう方法は考えたことがあるのか?」という質問や意見が相次いで出されたという。

写真2●講演に先駆けて、子どものScratchユーザーとの会合が開かれた

 「私がScratchに期待しているのは、人と人とのディスカッションだ。個人で仕事をするのではなく、人々が一堂に会してアイディアを共有し、お互いのアイディアをベースにさらに発展させる。このような経験が、Scratchによって得られることを求めている」(レズニック氏)。

 また、「Scratchがユーザーである子どもにどのような影響を与えているのか、何を学んでいるのかを考えてほしい」とレズニック氏は語った。