自動車の車内は温度や騒音といった環境が家の中などに比べて大きく変化しがちです。こうした車内の環境をオムロンの「環境センサ」で測定し、前面の7インチ液晶ディスプレイに表示・警告する装置を作りました(図1)。

図1 車室環境モニタリングシステム

 このシステムでは,環境センサが搭載するセンサーのうち、温度、湿度、気圧、環境光、加速度(自動車進行方向軸のみ)、電波強度、センサーのバッテリ電圧をモニターして表示します(図2)。また、測定した値に基づいて、
・ 騒音に応じて音楽プレーヤーの音量を変更
・ 自動車のライトの付け忘れ、消し忘れの警告
・ そのほかの計測値がしきい値を超えたときの警告
が可能です。

図2 カーナビがあった場所に設置した

必要な各種の回路を自作

 ハードウエアの構成は図3の通りです。ディスプレイは見栄えと情報の見やすさを考慮しました。Pythonのインタフェースライブラリ「Kivv」を使ってGUIで表示しています。ディスプレイとラズパイはカーナビのフレームを流用して固定しています。自動車の12V電源をラズパイ用の5V電源に変換する回路もここに搭載しています。

図3 ハードウエアの構成図

 オーディオアンプの部分は自作です。ラズパイからの警告音とカーオーディオ代わりのiPhoneの音声を同時に鳴らすためにオーディオミキサーの機能を兼ねています。ノイズを防ぐために単体の金属ケースに収めました(図4)。このミキサーには1チャンネル分、電子ボリュームが付いており、I2C接続でラズパイから操作が可能です。環境センサから得た騒音のノイズレベルを、ロードノイズやエンジン音の大きさと見なして、オーディオの音量を自動制御しています。

図4 オーディオミキサーは自作した

 車のヘッドライトの付け忘れ、消し忘れに関しても警告を出します。周囲の明るさの判定には環境センサを使い、ライトに連動して電源が入るイルミネーション電圧のモニターにはフォトカプラーを使った回路を自作しました(図5)。

図5 フォトカプラーで電圧を測定

 環境センサはBluetoothで通信できてバッテリーも搭載しているため、ケーブルなどを気にせずに好きな場所に設置できます。設置場所を試行錯誤する際に便利でした。騒音を測るにはロードノイズを確実に拾え、かつオーディオのスピーカーの影響が少ない場所が適当ですし、環境光の測定なら、太陽光を拾いやすく、かつヘッドランプの影響を受けないところが適当です。

 Bluetoothによる通信は良好で、車内のどこからでもラズパイと通信できました。測定したい項目が変化した場合でも柔軟な設置場所の変更が可能です。




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