企業によるgaccoの活用は、既に始まっている。NTTグループが情報セキュリティの社内研修教材として利用しているほか、「思いも寄らなかった企業からも、自社の研修に使いたいという相談がくるようになっている」(伊能氏)。gaccoを個人として利用している人が、「うちの会社で使いたい」と連絡してくるケースもあるという。

 そこで2015年内にも、企業向けのサービスを正式にメニュー化する。社員全員の学習履歴を管理するといった管理者向けの機能を用意。さらに、企業ごとのカスタマイズもサービスとして提供する。

 一例が、各企業に適した教材を作るためのコンサルティングサービス。企業ごとに要望を聞き、適切な講座を集めて研修コンテンツとして体系化するといったものだ。理解度を確認するためのテスト問題を、企業ごとに作り込むことも考えている。また、gaccoが持つ学習管理システムの上で、企業が独自の研修教材を社員向けに配信できる仕組みも用意する。

 販売には、NTTドコモやNTTグループの営業力を活用する。インターネット接続サービスやタブレットなどとの組み合わせ販売も可能になるため、NTTグループのビジネス拡大にも寄与できると見る。

“知”を媒介に人やモノを結ぶ

 将来的には、gaccoを舞台に新たなビジネスを創出する取り組みを展開する。gaccoの「対面学習コース」で得たノウハウを強みに、gacco上で人やモノを結びつける構想だ。

 gaccoの対面学習コースとは、事前に講義映像で基礎知識を学んだ学習者が一堂に会し、講師による対面授業でより理解を深める学習方法。いわゆる「反転学習」をMOOCに応用したものだ。こうしたコースを提供するMOOC配信サイトは、世界的にも珍しい。