マシンと一緒に働くために、マシンの仕組みを知ったり、命令したりするためのコミュニケーション・ツールとして、教養としてのプログラミングはすべての人に必要です。教養としてというのは、職業としてのプログラミング能力を求めているのではないということです。

 例えば、人工知能の専門家になるとか、スーパーコンピュータや量子コンピュータを開発するというようなレベルに全員がなる必要はもちろんなく、その需要もないと思います。そうではなく、文字の読み書きができるように、マシンとコミュニケートできるレベルにはなりましょうということです。

自ら学校を設立するのはなぜですか。

 日本は科学技術立国ですよね。ところが、科学技術立国であるにもかかわらず、旧態依然とした授業が実施されています。教科と、それに関連したIT活用やプログラミングが切り離されているのです。カリキュラムが古いから、こうなっているんですね。私が設立する学校では、1年生からプログラミングを取り入れるなどして、新しい初等教育、斬新なカリキュラム策定を目指します。

 例えば米国では、米MITメディアラボなどが幼児向けのプログラミング学習アプリ、「Scratch Jr」を開発して提供するなど、プログラミング教育に真剣に取り組んでいます。日本だとここまでの危機感はないと思います。

 しかしながら、先に述べたような社会変革の波は全世界に及びつつあり、日本もその影響を間違いなく受けるわけです。このままではいけないという危機感から、様々な分野で活躍している方々の協力を得て、学校を作ろうとしています。まずはフリースクール、アフタースクール(学童保育)として設立する予定です。

 私の娘は5歳ですけれども、Scratch Jrで遊んでいます。ABCはまだしっかりとは読めないのですが、ブロックをくっつけてプログラミングをしています。デジタルネイティブというのはこういうことかなと思います。